まず、お湯の計量と湯冷ましを兼ねて、茶碗の8分目までお湯を注ぎます。
お湯は、ポットややかんなどから茶碗に移すと約10℃温度が下がります。上級煎茶は、70~80℃くらいの温度が適しています。温度が下がるまでゆっくりと待ちましょう。
「湯冷まし」というお湯を冷ますための茶器があります。底よりも口が大きくなっており、温度を効率よく下げることができますのでこちらを使用するのもお勧めです。
茶葉の量は、味の濃さを決める上でとても大切なポイントです。
一人あたりの目安量は、2~3gです。一人分の場合は、少し多めに約5gいれて下さい。(ティースプーン山盛りで約3gとなります)
当園には、農林水産大臣賞の受賞経験を持った香りや味を見極める茶師、日本茶インストラクターがおります。
当園のお茶をより美味しく飲んでいただくための淹れ方を掲載しておりますので、ご参考ください。
池乃屋園おすすめ 茶種別の美味しい淹れ方(茶種別の表をご覧になれます)
お茶によっておすすめの浸出時間は異なりますが、深蒸し煎茶の場合は30~45秒、浅蒸し煎茶の場合は、少し長めに60~90秒が目安となります。浸出中に、急須を揺らしたりすると渋味や雑味がきつくなってしまいますので、ゆっくりと待つことが大切です。
既に茶葉が開いていますので、2煎目以降は浸出時間を15秒程度にして淹れてください。
浸出したお茶を注ぐときには、濃さと量を均等にすることがとても大切です。
各茶碗にお茶を少しずつ注ぐ「廻し注ぎ」をしましょう。茶碗が3客の場合、1→2→3と注ぎ、3→2→1と戻り、これを繰り返し、お湯は最後の一滴まで注ぎ切って下さい。この一滴にはお茶の旨みが凝縮されています。また、急須の中にお湯が残っていると、2煎目を飲むまでに茶殻がむれてしまったり、過度な浸出がされて、美味しさが半減してしまいます。
茶葉にとって、空気(酸素)・光・熱・水(湿気)が最大の敵です。
開封後は、密閉容器に入れて冷暗所で保管し、お早目にお飲み下さい。
未開封のお茶は、冷蔵庫や冷凍庫で保管し、常温に戻してから開封することが大切です。
煎出したお茶の90%以上は水です。味や匂いの少ない水を使用することがとても重要です。水道水を使用する場合は、必ず一度沸騰させましょう。沸騰後、やかん・ポットの蓋を外して、数分沸騰状態を続けるとカルキ臭が抜けやすいです。
淹れる前の茶葉の形や色を見てみましょう。自分で淹れるお茶がどんな味わいになるのか想像するのもお茶を楽しむポイントです。
淹れたお茶の色を見てみましょう。濃さ・色はお茶によって様々です。
また、一人で飲む時など、急須から湯呑みに注ぐお茶の音を聴いてみて下さい。きっとリラックスできます。
飲む前に香りを楽しみましょう。香りの強弱、新鮮さ、火入れの具合いなど、自分の好みを探してみましょう。
お茶は様々な味を持っています。甘み、渋み、苦み、旨みなどを意識しながら、ゆっくりと味わいを楽しみましょう。
お茶は五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)全てで楽しむことができます。1~4で感じたことを自分なりの言葉にしてみましょう。言葉で表現するのはとても難しいですが、この繰り返しが、お茶通になるための近道です。